ひふみ祝詞は古代から奏上されてきた「言霊の力が宿る祝詞」です。
厄災が幸福に転換されることから除災招福のご利益があるほか、鎮魂法(ちんこんほう)でも使われてきました。
この記事では、ひふみ祝詞に隠されたアナグラムや意味、唱え方についてまとめました。
ひふみ祝詞のPDFもダウンロードできますので、ぜひ参考にしてみてください。
ひふみ祝詞に隠されたアナグラム
ひふみ祝詞は日本語の清音47音をそれぞれ1回だけ使って作られたアナグラムになっているので様々な捉え方ができます。
ひふみ祝詞を日本語ではなくヘブル語(ヘブライ語)で考えた場合、イスラエルの失われた10支族と日本の関係を研究していたヨセフ・アイデルバーグさんの著書「日本書紀と日本語のユダヤ起源」によると、
「ひい、ふう、みい、よお、いつ、むう、なな、やあ、ここの、とうぉ」をヘブル文字(ヘブライ文字)を使って書くと次のようになり、
היפה מי יוציאה מה נענה יקחנה תבוא
*ヘブル文字は右から左に書く
これは次のように発音し、
Hifa mi yotzia ma naane ykakhena tavo
ハイアファ ミ ヨツィア マ ナーネ ヤカヘナ タヴォ
意味は「誰がその美しい方(女神)を出すのでしょう。彼女に出て頂くために、いかなる言葉をかけたらいいのでしょう。」になると書かれています。
これは天照大御神(あまてらすおおみかみ)を天岩戸から出そうと天児屋命(あめのこやねのみこと)が祝福の祝詞を奏上し、天宇受賣命(あめのうずめのみこと)が舞踊を踊った場面にピッタリ当てはまります。
また、日ユ同祖論(日本・ユダヤ同祖論)を説いたノーマン・マクレオドさんと久保有政さんの著書「日本固有文明の謎はユダヤで解ける」では、
「ハイアファ ミ ヨツィア マ ナーネ ヤカヘナ タヴォ」の部分は「たが、そのうるわしめを出すのやら。いざないに、いかなる言葉をかけるやら。」という美しい詩文にもなると書かれています。
それぞれの意味は次の通りです。
ハイアファ | その美しい方 |
ミ | 誰が |
ヨツィア | 彼女を出すだろう |
マ | 何と |
ナーネ | 答える |
ヤカヘナ | 誘って連れ出す |
タヴォ | 彼女が来る |
日本語としてそのまま考えた場合は冒頭の「ひふみよいむなやこと(一二三四五六七八九十)」は古来の数字の読み方で「数霊の力」を意味し、同時に数霊は神秘とされる十種神宝(とくさのかむたから)を表します。
十種神宝とは饒速日命(にぎはやひのみこと)が天降りする際、天神御祖(あまつかみみおや)から授けられた次の十種類の宝のことです。
灜津鏡(おきつかがみ) | 神羅万象を映す鏡でその栄をもたらす |
邊津鏡(へつかがみ) | 神羅万象を映す鏡でその栄をもたらす |
八握剱(やつかのつるぎ) | 如何なる邪悪な物も撃滅する剣 |
生玉(いくだま) | 生々たる霊徳(れいとく/すぐれた徳)のある玉 |
足玉(たるだま) | 足り満つる霊徳の玉で形態を作り上げる力を持つ |
死反玉(まかるがへしのたま) | 死を反して活かす霊徳のある玉で死者をも蘇らせる力を持つ |
道反玉(ちがへしのたま) | 非道悪習に流れようとする心を止めて正道善風に立ち復らしめる霊徳のある玉 |
蛇比禮(おろちのひれ/へびのひれ) | 毒蛇除けの比礼(ひれ/古代の女性が首にかけていた布)で蛇が自ずから静まる力を持ち、その害を受けた時はそれを癒す力も持つ |
蜂比禮(はちのひれ) | 悪虫除けの比礼で悪虫が自ずから静まる力を持ち、その害を受けた時はそれを癒す力も持つ |
品々物比禮/品物比禮(くさぐさのもののひれ) | 悪鳥や悪獣のみならずすべての妖を祓い、あらゆる邪を退ける力を持つ |
ひふみ祝詞の現代語訳
宇宙の成り立ち(心理)やエネルギーの性質など、根本的なこの世界を表しているとも言われるひふみ祝詞は様々な捉え方ができます。
ひふみ祝詞の意訳を2つご紹介します。
①阿比留草(あひるくさ)文字で考えた時の意訳
神代文字の阿比留草文字で考えた時の意訳はこちらです。
一二三四五六七八九十百千万億兆と麻を蒔きなさい。そうすれば神様と結ばれてきます。生命力が強い大麻をたくさん育てれば、交わる罪穢れが遠くにさり、天から与えられた田畑を汗水垂らして一生懸命に耕すことができます。
②一般的な意訳
一般的な他の意訳としては次のような意訳があります。
全ての生物、森羅万象は恩顧(おんこ/万物の恵みを受けとること)により生を受ける(身を捧げる)ものです。日々の生活は日の神、月の神の慈しみによること至大です。日の神、月の神は人々の苦悩を去らしめ、悪神がとりつくことから守ってくださいます。田畑で育つ穀物は豊かに実り、海の魚は豊富に獲得できます。全ての人が喜びと共に働いて日々を生き、飢え渇くことはありません。朝に出て日を背に汗し、夕に帰る喜びに感謝し、日の神、月の神の出現を祈り拝せよ。
ひふみ祝詞のダウンロード
ひふみ祝詞のPDFはこちらからダウンロードできます。
ひふみ祝詞の唱え方
ひふみ祝詞のおすすめの唱え方は船井総合研究所の創業者である船井幸雄(舩井幸雄)さんの著書「素晴らしき真言」で紹介されている唱え方です。
ひふみ祝詞を3回唱え、最後に「布留部 由良由良止 布留部(ふるべ ゆらゆらと ふるべ)」を付け加える唱え方になります。
言語学の研究家の七沢賢治さんは、言霊学の第一人者で、言霊や真言にすごく詳しい人です。彼はこの「ひふみのりと」のさいごの方に「布留部、由良由良止、布留部」を付言し、3度以上つづけて唱えると、「よい思いは叶うようだ」と言っているように思います。ちなみに、それは、上記のようになります。これが事実であることは私も、多くの友人も実験して確かめております。
素晴らしき真言
こちらのPDFもダウンロードできます。1日3回くらい唱えると良いと言われているのでぜひ唱えてみてください。
→「おすすめのひふみ祝詞の唱え方」のPDFをダウンロードする
ひふみ祝詞の起源
ひふみ祝詞の起源は天照大御神が天岩戸に身を隠した時、天宇受賣命(あめのうずめのみこと)が神舞を舞ってこの神歌を詠ったのが起源であると伝わります。
まとめ
言霊である47文字から形成された「いろは歌」が様々な意味を持つように、「ひふみ祝詞」も気づく人が見ればわかるように狙って作られていると言えます。ぜひ参考にしてみてください。