翡翠の効果は願望実現・対人運・災難除けです。
古来より徳を高めて「成功と繁栄」をもたらす石とされてきた「翡翠」についてまとめました。
翡翠の効果
翡翠の主な効果は次の通り。
①願望実現
翡翠はあらゆる夢や目標を達成させるための手助けをしてくれる。
冷静な判断力や決断力を授け、忍耐力や粘り強い精神力を養い、秘めた才能を引き出すなど、持ち主が目標を達成させるために必要な能力を高めてくれる。
仕事面はもちろん、学業面、恋愛面、健康面など、あらゆるジャンルにおいて効果的。翡翠を身につけることで願望成就への近道となる。
②対人運
翡翠は意識や品格を高めてくれる。周囲からの人望や信頼度が高まる。
③災難除け
翡翠は古くから護符としても利用されてきた。災難除けとしての効果が高い。自分ではどうしようもない災いや不運から身を守ってくれる。災厄除けや交通安全、長寿の御守りに最適。
翡翠がおすすめな人
翡翠がおすすめな人は次の通り。
- 5月生まれの人
- 叶えたい夢や達成したい目標がある人
- 秘めた才能を引き出したい人
- 意識や品格を高めたい人
- 周囲からの人望や信頼度を高めたい人
- 災厄除けの御守りが欲しい人
- 健康や長寿の御守りが欲しい人
翡翠と相性の良い石
翡翠と相性の良い石は次の通り。
- 水晶
- シトリン
- ラピスラズリ
- アメジスト
- アベンチュリン
- アンバー
- プレナイト
翡翠の浄化方法
翡翠の浄化方法は次の通り。
セージ | 〇 |
水晶 | 〇 |
塩 | × |
流水 | 〇 |
日光浴 | × |
月光浴 | 〇 |
音叉 | 〇 |
翡翠の豆知識
翡翠のその他の情報は次の通り。
名称の由来
元々「翡翠(ひすい)」という言葉は中国でカワセミ(水辺に生息する小鳥)に対して使われていた。カワセミの羽のように美しい緑色をした石として「翡翠玉」と呼ばれるようになり、いつの間にか「玉」が取れて「翡翠」と呼ばれるようになったと言われている。
英名では「Jade(ジェイド)」だが、スペイン人がヨーロッパに硬玉を持ち込んだ際に、内臓疾患に効き目がある石として「piedra de ijada(腹痛の石)」と呼んでいたのを、フランス語に移入した際「pierre de jade」と変化したことが由来して、「jade(ジェイド)」と呼ばれるようになったとされている。
特徴
翡翠といえば半透明で渋い深緑色が特徴の石。実際は緑色の他にも、白色、ピンク色、青色、黒色、黄色、薄紫色など様々な色合いを持つが、透明感が高く鮮やかな緑色のものが最も価値が高いとされ、「ろうかん」や「インペリアルジェイド」と呼ばれている。ミャンマーのカチン州産の翡翠が最も良質で価値が高いとされている。
翡翠の代表的な色合いである緑色は、クロムが発色の起因となる鮮やかな緑と、鉄が起因となる淡い緑の2系統ある。翡翠は鮮やかな緑色の「硬玉(ジェダイト)」と、淡い緑色の「軟玉(ネフライト)」の2種類に分けられていて、それぞれ全く別の鉱物となる。硬玉は「翡翠輝石」、軟玉は透閃石(トレモライト)や緑閃石(アクチノライト)系の「角閃石(アンフィボール)」から出来ている。
若干の硬度の違いで「硬玉(硬度7)」「軟玉(硬度6.5)」と名付けられたが、どちらも割れにくい頑丈な石。見た目が非常に似ていて区別が付きにくいことから、総称して「翡翠(ジェイド)」と呼ばれている。
現在価値が高いのは硬玉の方で「本翡翠」とも呼ばれ、軟玉は天然石として多く流通しているが、宝石としての価値はほぼない。ただし軟玉でも中国の新疆ウイグル自治区ホータン(和田)地区産の翡翠「和田玉」は別格で、現在枯渇状態になっていることもあり、価格がかなり高騰している。
歴史・伝説
翡翠の歴史は世界的に非常に古く、構造上とても頑丈な石なので、先史時代から武器や石器として扱われてきた。多くの国で王族や貴族のステータスシンボルになってきた石で、古代中国やアステカ文明(中南米)では金よりも珍重されていたという。
中国やヨーロッパでは、元々ジェイドとして流通していたのはネフライト(軟玉)で、途中、中南米から来たジェダイト(硬玉)は同じ石だと考えられていた。
ジェイドの正式な鉱物名は、1780年にドイツの地質学者A.G.ウェルナーによって「ネフライト」と名付けられたが、1863年にフランスの鉱物学者アレクシス・ダモーによって中国のジェイドと中南米のジェイドは全く違う石であると判明した。中国のジェイドの鉱物名はそのまま「ネフライト」とし、中南米から来たジェイドを「ジェダイト(ジェイド+アイト)」と名付けた。
<日本での歴史>
世界最古の翡翠の歴史を持つのは日本。約7000年前まで遡り、現在の新潟県糸魚川市で約5000年前にはすでに縄文人が加工を行っていたことが判明している。糸魚川市の海岸に打ち上げられた翡翠の原石が交易品として全国的に広く運ばれ、北海道から沖縄に至る様々な地域1千箇所以上で翡翠の加工品が発見されている。
世界最古の翡翠大珠は山梨県で発見され、富山県でも同じく世界最古とされる翡翠で作られた装身具が見つかっている。奈良時代以降に急激に翡翠の利用が衰退し、日本の歴史から姿を消すほど翡翠の存在は完全に忘却されていた。
その後昭和初期に糸魚川市で再発見されるまで、国内の遺跡などで発見されていた翡翠は海外から持ち込まれたものと考えられていたが、その再発見によってそれらの翡翠加工品は日本国内由来のものとわかるなど、これまでの考古学や地質学の通説を覆すほどの大発見となった。
2016年9月には日本鉱物化学会が翡翠を「国石」に認定し、エメラルドと共に5月の誕生石に選ばれている。
<中国での歴史>
古代中国では美しい石をすべて「玉(ぎょく)」と呼んでいたが、緑色の美しい石は「翡翠玉」と呼ばれ、他の宝石よりも価値が高いとされていた。五徳(仁・義・礼・智・勇)を高める力があると言われ、権力者たちの地位を象徴する石でもあり、富豪の間では正妻には翡翠、第二婦人にはダイヤモンドを贈る風習もあった。祭儀などで使う玉器、腕輪などの装飾品、彫刻を施した置物などとして様々利用されてきた。
中国で産されていた翡翠は軟玉のみで、中でも白く透明感のある軟玉が非常に重要視されていたという。白い軟玉は神聖な力が宿る「不老不死」の石だと信じられており、遺体を腐敗させずに再生させる力があるとされ、玉衣といって翡翠の小片を金属糸などで繋いだ遺体を覆うための衣として使われるなど、漢王朝時代では上流階級の人々に絶大な人気を誇っていた。
その後、清王朝時代になると硬玉がミャンマーから輸入されるようになり、鮮やかな緑色のものが人気を博すようになった。西太后をはじめ、皇族たちがこぞって愛用し始めたという。台北国立故宮博物館にある有名な翡翠白菜の彫刻は硬玉からできている。
<中南米での歴史>
良質な硬玉が産出されていた中南米では、金よりも貴重な宝石として扱われていた。非常に神聖視されていたため、儀式に使う品や神々の仮面、神へのお供えなどにも使われていた。翡翠は来世での心臓になると考えられていて、身分の高い人が亡くなると遺体の口に翡翠を供えていたという。
鉱物データ
別名 | 翡翠(ひすい) Jade(ジェイド) |
鉱物名 | 硬玉=翡翠輝石(ひすいきせき)・Jadeite(ジェダイト) 軟玉=透閃石・緑閃石系角閃石の緻密な集合・Nephrite(ネフライト) |
主な原産地 | 硬玉=ミャンマー・ロシア・メキシコ・日本など 軟玉=中国・台湾・ロシア・アメリカなど |
分類 | どちらも珪酸塩鉱物 |
化学組成 | 硬玉=NaAlSi2O6 硬玉=Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2 |
結晶系 | どちらも単斜晶系 |
劈開 | どちらも二方向に完全 |
硬度 | 硬玉=7、軟玉=6.5 |
比重 | 硬玉=3.3、軟玉=2.8~3.1 |
条痕 | 硬玉=白色、軟玉=白色~薄い褐色 |
光沢 | 硬玉=ガラス光沢 |
色 | 硬玉=白色、淡緑色 |
まとめ
翡翠の情報を探している方の参考になれば幸いです。