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神社やお寺の参拝方法|神仏に愛されて願い事が叶いやすくなる古くからの作法を解説

2019年12月14日

比沼麻奈為神社

神社やお寺は神仏にお目通りができる場所です。正しい作法で参拝すると、神様仏様から応援してもらえる存在になることができます。

応援してもらえる存在になると、自分の願い事が叶う可能性が高くなっていくので、古くからの作法は知っておいて損はありません。

この記事では、神社やお寺の参拝方法や参拝する時の注意点、神社とお寺の違いについてまとめました。

神社とお寺は宗教が違うこともあり、参拝方法も異なります。参拝に行く前にぜひチェックしてみてください。

神社の参拝方法

神社の参拝方法をお伝えしていきます。

①鳥居を一礼してからくぐる

まずは神社の入り口にある鳥居を一礼してからくぐります。

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現在は一礼の言い方が浸透しているが正確には一揖(いちゆう)してくぐると言い、軽く会釈をしてくぐる。

拝礼作法には拝(はい)と揖(ゆう)の2つがあり、拝は腰を90度に折って丁寧におじぎをする作法で、揖は会釈と同じように軽く一礼をする作法になる。

拝には立って拝む立拝(りっぱい)、座って拝む坐拝(ざはい)、膝をついて拝む起拝(きはい)などがあり、揖には上体を45度傾ける深揖(しんゆう)や15度傾ける小揖(しょうゆう)などがある。

鳥居をくぐる際、鳥居之祓(とりいのはらえ)を唱えてからくぐるとなお良いです。(心の中で唱えてもOK)

鳥居之祓

写真↓は貴船神社の鳥居です。

貴船神社の鳥居

神社の鳥居

鳥居手前に狛犬がある時は、口を開けている狛犬(阿像)と口を閉じている狛犬(吽像)が向いている方向の交点でも一礼(一揖)します。古くからの作法です。

神社によっては入り口に狛犬があったり、本殿手前に狛犬が設置されていたりしますが、神社で狛犬を見かけたら狛犬が向いている交点で一礼するようにしてください。両方の狛犬が真正面を向いている神社の場合、交点はないので気にしなくて大丈夫です。

写真↓は住吉大社です。赤丸付近が阿像と吽像が向いている方向の交点になるので、このあたりで神社に向かって一礼し、それから鳥居の前に行き、再度一礼して鳥居をくぐります。

住吉大社の狛犬

また、この時に口を開けている狛犬(阿像)と口を閉じている狛犬(吽像)が左右どちらに設置されているのかを覚えておいてください。

例えばこの写真↑の場合、口を開けている狛犬は右に設置されていて、口を閉じている狛犬は左に設置されています。これを覚えておきます。

②参道は左側か右側を通る

真ん中は正中(せいちゅう)と言って神様が通る道なので、神社では基本的に左側か右側を進みます。

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伊勢神宮内宮は右側通行、外宮は左側通行のように、神社によっては進行方向が決まっているところもある。

③手水舎で身を清める

鳥居をくぐったら手水舎(ちょうずや)の水で両手を清め、口をすすぎます。寳登山神社の手水舎の写真↓で流れをお伝えしていきます。

まずは右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を汲みます。今からお伝えする「全ての動作を最初に汲んだ1杯の水で行う」のが正しい作法なので、水はたっぷりと汲んでください。

右手で柄杓を持って水を汲む

右手で柄杓を持って水を汲む

右手で水を汲んだら、その水を左手にかけて左手を清めます。

左手にかけて左手を清める

左手にかけて左手を清める

次に左手に柄杓を持ち替えて右手を清めます。

左手に柄杓を持ち替えて右手を清める

左手に柄杓を持ち替えて右手を清める

再び柄杓を右手に持ち、左手のひらに水を受け、その水を口に含んですすぎます。この時、柄杓に直接口をつけてはいけません

水を口に含んですすぐ

水を口に含んですすぐ

口をすすぎ終えたらもう一度水を左手にかけ、

もう一度水を左手にかける

もう一度水を左手にかける

最後に水を入れた柄杓をたて、柄の部分に水を流してから柄杓置きに伏せて置きます。これで完了です。

柄杓をたて柄の部分に水を流す

柄杓をたて柄の部分に水を流す

手水で身を清める際、略祓詞(りゃくはらえことば)を唱えるとなお良いです。(心の中で唱えてもOK)

略祓詞

④本殿で参拝する

手水舎で身を清めたら神社の本殿に行き、お賽銭を納めてから鐘を鳴らし、二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)でご挨拶をします。この時のポイントは4つです。

ポイント1 お賽銭を銀のお金にする

神社のお賽銭は50円玉、100円玉、もしくは500円玉がおすすめです。

神社のお賽銭

神社のお賽銭

神社は元々神様が降りてくる綺麗な場所を用意するために作られています。そのため、神社の神具のお皿や水玉、瓶子(へいじ)、榊立なども色が白いものが使われています。

お賽銭も50円玉、100円玉、500円玉など色がついていない銀のお金を使うのがベストです。

ポイント2 丁寧におじぎする

最近は参拝の作法として二礼二拍手一礼とよく耳にしますが二拝二拍手一拝とも言います。

この時の「礼」は「揖(会釈)」ではなく「拝」のことなので、腰を90度に折っておじぎをしましょう。

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垂直に伸びている足は火、90度になっている上半身は水を表す。火と水で「火水(かみ)」となる。

ちなみに、二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)の最初と最後に一揖を加えるとより丁寧なご挨拶になります。「一揖→二礼二拍手一礼→一揖」

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作法に厳格な決まりはなく、神社によっても作法は異なる。伊勢神宮の神官は八度拝八開手(はちどはいやひらで/拝を8回・拍手を8回打つ)、出雲大社や宇佐神宮は二拝四拍手一拝を作法としている。

二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)が一般的になったのは明治以降。諸説あるが古来は造化三神である天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神(たかみむすびのかみ)を拝む三礼三拍手一礼(三拝三拍手一拝)だった。

ポイント3 二拍手の時に手をずらす

神社で二拍手をする時、手をずらしてください。

拍手を打つ際、まずは手のひらを合わせます。

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左は火足(ひたり)・霊(ひ)で陽、右は水極(みぎ)・身(体)で陰。両手を合わせることで陰陽合一になる。

手のひらを合わせる

手のひらを合わせる

合わせたら右手を下にずらします。

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左は陽(霊)、右は陰(体)なので右手を引くことで陰(体)が下がる。主体は霊(魂)であり、体は霊に従う霊主体従(れいしゅたいじゅう)を表す。

右手を下にずらす

右手を下にずらす

この状態で2回拍手をします。

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拍手の音は世界の始まりである天地開闢(てんちかいびゃく)の音霊(おとだま)を表す。世界が初めて生まれてから今に至るまで、創造主のエネルギーが一度も絶えることなく宇宙の隅々まで行き届いていることを想像すると良い。

最後にずらした手のひらを元に戻します。これが正しい作法です。

ずらした手のひらを元に戻す

ずらした手のひらを元に戻す

ポイント4 自分の願い事は言わない

神社はもともと神様が降りてくる綺麗な場所を用意する目的で作られています。お願い事をする場所ではありません。

二礼二拍手をして心の中で生年月日、住所、名前を言った後、通常ならここで

  • お金持ちになれますように
  • 幸せになれますように
  • 恋人ができますように

などのお願いをしますが、神恩感謝と3回言うようにしてください。

例 「1970年5月1日生まれ、東京都江戸川区小松川1-1-1-505に住んでいる山田太郎です。神恩感謝、神恩感謝、神恩感謝。」

神恩感謝

神恩感謝は神様に感謝し、神様の発展を祈る上等なお祈りです。よりよい力を受け取ることができるので、「神恩感謝、神恩感謝、神恩感謝」とだけ言うようにしてください。最後に一礼したらその場を離れます。

⑤摂社末社で参拝する

本殿でお参りしたら摂社末社も参拝していきます。この時、口を開けていない狛犬(吽像)の方向から参拝するようにしてください。

例えば左の狛犬は口を開けていて、右の狛犬は口を閉じている場合、「境内右側の摂社末社→境内左側の摂社末社」の回り方(反時計回り)で境内の摂社末社を参拝していきます。

反時計回り

逆に左の狛犬は口を閉じていて、右の狛犬は口を開けている場合、「境内左側の摂社末社→境内右側の摂社末社」の回り方(時計回り)で境内の摂社末社を参拝していきます。

時計回り

先ほどの住吉大社の例で言えば、口を閉じている狛犬(吽像)は左に、口を開けている狛犬(阿像)は右に設置されているので、本殿で参拝した後は境内にある摂社末社を時計回りで参拝していきます。

住吉大社の狛犬

住吉大社の狛犬

住吉大社 境内案内図

住吉大社 境内案内図

出典 住吉大社

摂社末社を回り終わったら鳥居をくぐって再度一礼し、参拝は終了です。帰る時も狛犬が向いている方向の交点で一礼するのを忘れないようにしましょう。

お寺の参拝方法

お寺の参拝方法をお伝えしていきます。

①山門の前で合掌一礼してから境内に入る

山門や出入り口の前で合掌一礼してから境内に入ります。写真↓は天橋立知恩寺の山門です。

お寺の山門

お寺の山門

②手水舎で身を清める

次に手水舎で身を清めます。手水舎の作法は神社と同じです。写真↓は金剛輪寺の手水舎です。

手水舎

手水舎

③鐘をつく

鐘をつける場合は本堂の参拝前に鐘をつきます。仏様に挨拶する気持ちで鐘を鳴らしましょう。写真は鞍馬寺の鐘楼です。

お寺の鐘

お寺の鐘

参拝後に鐘をつくのは厳禁です。戻り鐘と言われる縁起が悪い行為になります。

なお、早朝や夜間に鐘を鳴らすのはやめましょう。また、お寺によっては鐘をつくのを禁止している場合もあるので注意してください。

④献灯・献香をする

本堂の近くに燭台と香炉がある場合は参拝前にろうそくと線香で献灯・献香を行います。

ろうそくは世間の闇を明るく照らし、仏様に正しい方向へ導いてもらうために、線香は自分の身を清めるためと仏様をもてなすために使います。

写真は今宮坊の燭台と香炉です。

燭台

燭台

香炉

香炉

ろうそくは1本で良いですが、線香は6本がおすすめです。物質世界には6が効くので、金運など現世御利益が欲しい時は6本の方が効果的です。

⑤お賽銭を入れて合掌する

お賽銭を入れ、鰐口(わにぐち)を鳴らして合掌します。

お寺のお賽銭は10円玉を使ってください。お寺では現世御利益を積むことができますが、10円玉のように色のついたお金を使うことで金運を増やすエネルギー循環が始まっていきます

お寺のお賽銭

お寺のお賽銭

写真は↓今宮坊観音堂の鰐口です。鰐口がないお堂もあるので、その時は気にしなくて大丈夫です。

お寺の鰐口

お寺の鰐口

なお、神社と同様お寺でも願い事はしません。合掌したら心の中で生年月日、住所、名前を言い、「仏恩感謝、仏恩感謝、仏恩感謝」とだけ言うようにしてください。

例 「1970年5月1日生まれ、東京都江戸川区小松川1-1-1-505に住んでいる山田太郎です。仏恩感謝、仏恩感謝、仏恩感謝。」

仏様に感謝し、仏様の発展を祈る上等なお祈りです。

仏恩感謝

その後、仏様の真言を唱え、最後に一礼したらその場を離れます。

来迎院
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帰りも山門や出入り口の前で合掌一礼し、参拝は終了です。

神社とお寺を参拝する時の注意点

神社とお寺を参拝する時の注意点は2つあります。

①お寺に行った後は神社に行かない

知恩寺

同じ日に神社とお寺を参拝する時は、お寺に行った後は神社に行かないようにしてください。

例えば複数の神社と複数のお寺を同じ日に行きたい場合、

  1. 神社
  2. 神社
  3. 神社
  4. お寺
  5. お寺

のように、先に神社にお参りに行ってからお寺に行くのがおすすめです。

神社はお祓いをして未来を切り開き、お寺は先祖供養など過去の浄化をするのがメインです。わかりやすく言うと、神社でマイナスをとってもらって自分もキレイな状態になり、お寺でプラスを積み上げることができます。

神社は綺麗でまっさらなイメージがあると思いますが、良くも悪くも神社に行くとそうなります。そのため、お寺に行った後その日のうちに神社に行くと積み上げたプラスも真っさらになってしまいます。

お寺に行った後、どうしても行きたい神社がある時は翌日行くようにしてください。日をまたげば大丈夫です。

②おみくじは持って帰る

神社やお寺でおみくじを引いた後、境内の所定の場所(樹など)におみくじを結びつけるのはおすすめしません。

例えば神社の場合、神様が降りてくる綺麗な場所を用意するために作られていますが、おみくじを結びつけると神社に人間の欲望を置いてくることになるので、神社を汚すことになってしまいます。

特に、神様にお願いした事に対して「それが今後どうなるのか占う」ためにおみくじを引く場合、そもそも願い事が叶うと思っていないことになり(神様がその願い事を叶えられないと思っている)、願い事を聞いてくださる神様に対して大変失礼な行為になるのでやめましょう。

おみくじは持って帰って大切に保管しておき、願い事が叶ったら納めにお参りするのが古くからの作法です。

お寺も同様です。もしおみくじを引くのであれば、持って帰って願い事が叶ったら納めに行くようにしましょう。

神社とお寺の違い

天橋立神社

神社とお寺の違いを簡単に言うと、神社は神道(しんとう)でお寺は仏教です。

神道は日本の形成に影響を与えた宗教で、古代日本に起源を辿ることができるとされています。伊勢神宮や石上神宮などの神宮、出雲大社や熊野大社などの大社も神道にあたります。代表的な神様には天照大神、月読命、素戔嗚などがいます。

仏教はインド発祥で中国などを経由して伝わった宗教で、仏様が祀られています。住職や尼さんがいるのがお寺です。大日如来や薬師如来などの如来、虚空蔵菩薩や地蔵菩薩などの菩薩、不動明王や軍荼利明王などの明王がいます。

見た目で簡単に見分ける方法は2つあり、1つはお墓があるかないかです。お墓があるのがお寺、ないのが神社です。

もう1つは鳥居があるかないかです。鳥居があるのが神社、ないのがお寺です。ただ、神仏習合の名残で鳥居があるお寺もあります。

神仏習合とは

神道と仏教の信仰が1つになった宗教の考え方。奈良時代に始まり、明治の神仏分離まで続いた。

まとめ

マナーを守って神社仏閣で参拝し、神仏に応援される存在になっていきましょう。

園善博

園 善博|この記事を書いた人

京都出身の速習法インストラクター。経営の神様と呼ばれた松下幸之助など数多くの有名企業が神仏に祈念しているのを見て「目に見えない運気を高めることが成功につながる」と考え、独立してから風水や西洋魔術、神道、真言密教、陰陽道など、多岐に渡るジャンルを先生に師事し、15年以上学ぶ。独自の「速習法」や「勉強法」を公開した書籍は10冊を超え、講師歴12年で10,000名以上の受講生を輩出。→プロフィール詳細へ

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